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「初版500部からの『護憲宣言』」

昨年4月の「防衛装備移転三原則」、そして、7月の「集団的自衛権行使容認」閣議決定以降、「安全保障法制整備」「憲法改正発議」などの文言が頻繁に飛び交うようになった。もちろん、国民による選挙で、それを主張する政党が圧倒的多数を得たのだから、民主主義を擁護しようとする我々もその事実は受け入れなくてはならない。

がしかし、そのことと「賛成するかどうか」は別問題だ。というよりも、「日本国憲法」を最良のものと信ずるのであれば、これを「守り・活かす」ことを考えなければならない。

これと時を同じくして、幸いにも「日本国憲法」に関する書籍の出版企画が持ちあがった。それも、これからを担う「大学生向けテキスト」として、日本国憲法を「分かりやすく」解説して<日本国憲法が発するメッセージ>を若い人たちに伝えようというものだ。

我らはこれに乗った。とはいえ、「吹けば必ず飛ぶ(「飛ぶような」ではない)弱小企業」である。初版は500部しか刷れなかった。また、小部数ゆえ書店さんへの委託も見送った。

だが、初版500部の『日本国憲法へのとびら』が2刷・3刷と版を重ね、600・700と部数を増すごとに、<日本国憲法からのメッセージ>が読者の皆さんの中に確実に伝わっていることを実感できるのだ。その重い「とびら」を開けるため努力を重ねていきたいと思う。

これは「初版500部からの『護憲宣言』」である。

法律情報出版株式会社

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